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3分デザインクッキングvol.1


サウザンド・シアター・トーキョー

アートディレクターの千原徹也が、3分間で即興的にラジオCMを作成することにチャレンジするスペシャルコーナー。

普段、グラフィックデザインや広告をつくる彼が、ラジオで「音のデザイン」を考案する。

本日、デザインするCMは、千原徹也が手掛けているプロジェクト『キストーキョー』

さて、どのようなCMができたのでしょうか?

 

千原

今日はパートナーにコピーライターの小藥元さんをお迎えします。

小藥

よろしくお願いします。

千原

実はキストーキョーは小藥さんと一緒にはじめたプロジェクトなんです。

小藥

そうそう、千原さんが『アイ・ラブ・ニューヨーク』のようなロゴと言葉をつくりたいと仰っていて。

千原

当時、小藥さんがKis-My-Ft2の作詞のお仕事をされていて。

そこで〝キス〟というワードが出たんですよね。

小藥

そうそう、『KISS & PEACE』という曲でした。

そこで千原さんが〝キス〟を拾ってくださったんですよね。

千原

はじめは「キス・マイ・トーキョー」とか、いろいろ考えましたね。

最終的には『キストーキョー』という形になった。

 

キストーキョーとは?

───「ロゴで世の中を変える」

千原

ロゴマークを世の中に広げて、東京が一つになれば。

ロゴデザインでどこまでできるのかということを実験しているプロジェクトです。

今、Francfrancさんとコラボレーションしたり、『KISS TOKYO PLUS TOKYO』というクラブイベントを開催したり、シンガポールでポップアップイベント『to TOKYO POP-UP』を開催したり。

また数々の著名人がモデルとして掲載される『キストーキョーフリーペーパー』が東京の街中で配布されています。

小藥

もはや千原さんがメディアになっていますねw

千原

今日はれもんらいふのスタッフのゆいゆい(永瀬由衣)がスタンバイしています。

彼女で何かできないか、と。

小藥

僕と同じように、ゆいゆいも巻き込まれたんですねw

余談になりますが、僕がコピーライティングの講義で「良いコピーとは?」というテーマで話す時に、パワーポイントで〝ゆいゆい〟って出すんですよ。

そして「この言葉知っている人いますか?」と質問する。

もちろん誰も手を挙げませんよね。

そこで「これは僕の仲良しのアートディレクターのスタッフで永瀬由衣ちゃんという人のあだ名なんです」と説明する。

そこで改めて質問するんです。

「〝永瀬さん〟と呼ばれるのと、〝ゆいゆい〟と呼ばれるのと、どちらの方が距離を近く感じますか?」

これは、みんなの身の回りにはいい言葉があふれているよねっていう話なんです。

千原

すごいね。

そんなことになってるんだ。

小藥

「ゆいゆい」

すてきなネーミングですよね。

なんかちょっとかわいく感じる。

千原

2回繰り返しているっていうのもあるよねw

そんなゆいゆいで、何をしましょうか?

ラジオは音がメインなので朗読はどうですか?

小藥

女の子の独白(モノローグ)的な感じですね。

千原

「東京という街がふと好きになった」みたいな。

そういうイメージで探していきたいですね。

小藥

独白するひとりの女の子の設定はどうしましょう?

千原

下北沢あたりに住んでいる女の子。

日々、仕事に追われている。

家と会社の往復で、つらい。

小藥

生々しいですねw

千原

早朝から仕事。

朝早く家を出て、ふと、見渡す街。

ビルとビルの間から昇る朝日。

その風景を見て、疲れが癒されるような感覚とかを表現したいですね。

「あ、東京に住んでいるってこういうことか」

───ふと東京を感じる瞬間。

仕事をしていると景色をゆっくり見ることってなかなかなくて。

「自分ひとりの朝の時間」から東京をもう一度好きなる。

そういうのはどうですか?

小藥

「東京の朝が好きだ」

そういう方向ですよね。

まじめに(仕事的に)考えると、東京って「夜の景色」───ネオン街のイメージがありますよね。

それが東京っぽさというか。

千原

外国の方から見た東京というのは新宿などのネオンのイメージが強いかも。

小藥

光がなくならない、眠らない街。

ずーっと生きている、というか。

そこが東京の好きなところだったのだけど、大人になって朝の東京が好きになった。

そういうストーリーですかね。

千原

いいですね。

最近、僕、朝7時にジムに行っているんです。

終わると8時くらいで、原宿から歩いて渋谷にあるれもんらいふの事務所に向かうんですね。

朝の原宿って誰もいないんですよ。

あの空気感、すごく気持ちいいんですよね。

普段あふれるほど人がいるはずの場所に誰もいない。

あの感じがすごくいい。

小藥

「この道、こんなに広かったんだ」って思いますもんね。

千原

まずワードを一つ出してみましょう。

キストーキョーにキャッチコピーをつけるとしたら?

小藥

〝TOKYO(東京)〟っていう言葉の中には〝KYO(今日)〟という言葉が入っているじゃないですか───「今」という。

千原

いいのが出てきましたねw

「今」というのは、確かに東京っぽい。

新しいものが次々と生まれて、「今」を生きている感じがする。

小藥

「今」というのが〝TOKYO(東京)〟という言葉の中に入っているということは必然のような気がする。

「今日が生きている」というのはどうだろう?

千原

自分も含め、今日が生きている。

朝日を見て、「自分は今、東京の街で生きているんだ」という実感を抱く。

そういう詩がいいかもしれない。

小藥

「それが好きだ」ということなのかもしれませんね。

今日のわたし、今日の時間、というものを愛している。

そういうことかな?

千原

それを感じるようになった、ということですね。

たとえば、朝日を見た時に、それぞれの朝がはじまって、〝東京〟という街に対してそれぞれがそれぞれの感覚を持っている。

キストーキョーはたくさんの人に「このロゴを身につけてもらいたい」という想いがあるので、「それぞれの想いの東京があるのかな?」って。

小藥

それぞれの今日を生きている

それぞれの東京を生きている

キストーキョー

みたいな?

千原

めっちゃいいw

〝それぞれ〟というのは、街を生きる人たち〝それぞれ〟ということですね。

小藥

ゆいゆいの独白ならば、ゆいゆい目線で語り切っちゃった方がいいですよね。

千原

それでは、そのCMがどうなったのか?

このあと、ゆいゆいが朗読します。

 

3分で仕上げることを目標に、即興でつくったラジオCM。

そして、ゆいゆいの独白がはじまる。

青空になりきっていない色

いつもより高く感じる空

あんなにうるさい街が まだみんな 起きていない

そんな朝早い東京がすきだ

もっと若い頃は 夜の光が好きだったのに

今日もまた 朝から撮影がはじまる

がんばろう

東京でデザインをしています 永瀬由衣

それぞれの今日を生きている

それぞれの東京を生きている

キストーキョー

 
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