れもんらいふ代表、アートディレクターの千原徹也によるラジオ番組『NAMIKIBASHI CONNECTION』。
並木橋で紡がれる様々な出会い。
ナビゲーターの千原徹也が、そこで生まれる「出会い」を通して、クリエイティブの世界を紹介します。
本日のパートナーは先週に引き続き、シンガーソングライターの吉澤嘉代子さんです。
ひとりナビゲート
千原
たまには一人で喋りたいという気持ちもありまして───
毎回パートナーをお迎えしていると、メインは彼女たちになります。
僕が主役の回もあれば〝千原徹也〟がどんな人なのか分かってもらえるかと思いました。
本業は〝広告をつくる人〟
千原
れもんらいふという会社を営みながら、日々いろいとなことをやっています。
最近だと『キストーキョー』という〝東京の街を応援するロゴ〟をつくって、キャンペーンを行なっています。
2017年に東京オリンピックのロゴが発表された時に世間的に問題になりました。
その時に「僕も東京が一つになるようなものをつくりたい」と思い、誰に頼まれたわけでもなく勝手にMacを立ち上げてつくりました。
発想の根源にあったのは『アイラブラブニューヨーク』
NYの街の人みんなが大好きなロゴ。
ラブがハートマークになっていて、「Love」とは書かれていないけれど、マークを見れば「ラブ」と呼ぶことができる。
それがおもしろくて、「他にもアイコンで読めるものはないかな?」と思い、考えてみるとキスマークの存在に気付いた。
「キス」というのは、愛情表現としてとてもわかりやすい表現ですよね。
〝東京を好きになろう〟という想いに関して、とても力をもったマークになるんじゃないかと思った。
モノが広がる状況というのはいろいろなシーンがあります。
デザインの中では『ふなっしー』や『くまモン』などの〝キャラクター〟が多い。
グラフィックデザインのロゴってなかなか広がらないんですね。
有名なロゴはたくさんありますが、〝広がることによって世の中を変えたロゴ〟は見つからない。
その中でも『アイラブニューヨーク』は特別───唯一と言ってもいいかもしれない。
だから「そういうものをつくってみたい」という気持ちでした。
僕はグラフィックデザイナーなので〝ロゴの力〟を改めて証明したい。
キャラクターだけじゃなく、デザインでも世の中を変えていけるということを。
『キストーキョーペーパー』というフリーペーパーを作っていて、様々な著名人に出ていただいています
キストーキョーのTシャツを着てもらい、すでに80人ほど撮影しています。
秋元梢さん、野生爆弾くっきーさん、加護亜依さん、谷尻誠さん、田中智之さん、フィロソフィ―のダンスさん…
とにかくいろいろなジャンルの人がたくさん出演してくださっているのですが、基本的にみんな僕の知り合いで「千原のプロジェクトを応援したい」という気持ちでご協力いただいています。
基本的にはTシャツをプレゼントするだけでのノーギャラなんですね。
むしろ国の政策とか、企業の広告キャンペーンだと予算的なことを含めてなかなか実現できない顔ぶれで。
みなさん楽しみながら協力してくれていて、とても感謝しています。
発信することのおもしろさ、あとはコラボレーションするツールを自分でつくれるとか
そんなことができるんだなっていうふうに思って楽しくやっていますが、
他にも「ぜひコラボレーションしましょう」というお声掛けをいただき、様々な動きがはじまっています。
Francfrancさんと商品をつくったり、109さんとコラボTシャツをつくったり、クラブイベントを開催したり。
まだまだこの先、3、4つコラボ予定の企画があります。
「東京全体を熱くしよう」───それがライフワークですね。
来年の東京オリンピックにはみんなこのTシャツを着て応援に行きたいですね。
オニツカタイガー
千原
『キストーキョー』はれもんらいふ発信ですが、依頼をいただいた中では他にもいろいろなことをしています。
JRの駅ナカの広告をつくったり、CDジャケットをつくったり…
近々ではオニツカタイガーのディレクション。
1949年、兵庫県で鬼塚喜八郎さんが立ち上げたシューズメーカーです。
僕はオニツカさんが東京の表参道に進出するという時のオープニングパーティを主宰したこともあり、そこからのお付き合いがあります。
渡辺直美さんをヴィジュアルにしたカタログを出したり。
実は先日オニツカタイガー×ストリートファイター5とのコラボレーションシューズが世界限定で発売しました。
春麗がオニツカのシューズをはいているのですが、その発売イベントの仕切りを僕が企画しました。
広告自体は『電影少女』で有名な桂正和先生に春麗を描いていただいたり、きゃりーぱみゅぱみゅさんにオニツカのシューズをはいてもらって広告ビジュアルになってもらったり。
とにかくいろいろな仕事をしています。
また機会があればひとりナビゲートで僕のことを知っていただければと思います。
来週はパートナーに吉岡里帆さんをお迎えします。