WE ARE LOVE.

November 27, 2018

 

11月22日───銀座にあるポーラミュージアムアネックスにて、写真家のレスリー・キーによる個展『WE ARE LOVE photographed by LESLIE KEE』のレセプションパーティが開かれた。

会場には著名人を含めた多くの関係者がゲストとして迎え入れられた。

 

今回の個展は、写真家としての20周年を迎える彼の大きなテーマでもあり、これまでに手掛けた2つのプロジェクトを一つの空間に表現するという新たな挑戦が見られる。

プロジェクトによって制作された作品と、本展覧会のために新しく撮り下ろした新作を加え、合計約100点を展示された。

 

レスリーはこの個展について以下のような言葉を紡いだ。

 

 

個展の準備中である11月14日、愛犬DANNYが14歳7ヵ月で亡くなった。

改めて〝愛〟について深く考えさせられたとレスリーは語った。

 

 

レスリー

この一週間はずっと辛い時間を過ごしていました。

涙が止まらず、ここにある写真を家で泣きながら編集していました。

どうして私は彼(DANNY)のために、自分はもっとより多くの時間を費やすことができなかったのか。

仕事に追われ、目の前に当然のように存在する〝愛〟を見落としていたような気がします。

そのことが悔しくて。

 

 

2018年───今年で日本に来て25年経ち、さらには写真家としては20周年を迎えた年です。

写真についてはまだまだ勉強中です。

これらの歳月、休みなく写真を撮り続けてきたのですが、自分が「撮りたい」と思うものはまだ全体の一割も撮っていません。

きっと撮りたいものを〝全て撮り終える〟いう日は永遠に来ないと思います。

なぜならば、私には無限の好奇心があるからです。

 

 

体は一つしかない、時間も24時間しかない。

できることを最大限やろうと思ったら寝る時間を減らすしかない。

やりたいこといっぱいやって、こうやってみんなとたくさん会話したい。

 

 

あなたの顔を見たい、あなたの笑顔を見たい、あなたの心をドキドキさせたい。

みんなに元気になってもらいたい、みんなに輝いてもらいたい。

そのような想いが私に写真を撮らせる原動力となっています。

 

 

驚くかもしれませんが、日本に来るまでは私は暗い人間でした。

人と話もできない、きわめて控えめな性格でした。

日本の文化と出会い、今の自分があります。

日本のみなさんに感謝します。

 

 

 

 

 

 

やさしさに包まれたなら

どのような愛が

見えるだろう?

 

 

これが今年最後の写真展だと思います。

今回のテーマが『WE ARE LOVE』───20周年に相応しいテーマとなりました。

 

 

左側の写真は2012年に撮影した写真です。

全てのライティングが同一のカラー写真は180×180㎝の一枚のスカーフを使って撮影をしています。

私にはすごく好きな曲があります。

それはユーミンが1974年に書いた曲───『やさしさに包まれたなら』

これらの生地(スカーフ)はユーミンの曲がテーマとなっています。

 

 

「やさしさに包まれたならどんな愛が見えるだろう?」

 

 

愛の形は必ず一つというわけではありません。

愛の形が、例えばこのスカーフだとしたら、それらは全て違う形を見せるでしょう。

「あなたたちの愛の形は何ですか?」

これは一つの問いかけです。

 

 

「もしあなたの知っている人の中から一人選ぶとしたら、それは誰ですか?」

「あなたの一番大切な人は誰ですか?」

 

 

私はこの作品をほぼ一年間かけて500組以上の様々な関係性を撮りました。

親子、双子、姉妹、兄弟、友人、そしてあらゆる国の人たち。

 

 

 

 

 

 

見えない〝愛〟を

切り取る。

 

 

そして、2015年の時に右側のLGBTの企画と出会いました。

 

このカップルたちはモデルではなく、もちろん正真正銘のカップルです。

毎年代々木公園でレインボーパレードというイベントがあります。

そこで私は一般人を募集し、それらのカップルたちを撮影しました。

2016~17年の2年間で250組撮りました。

今回はその一部を展示しています。

 

  

そして真ん中のパネル───この素材はアクリルです。

これらは一見、全て透明に見えているかもしれません。

実は、このパネルは七色に色分けされていて、アクリルの中には15%の色が入っています。

それとなくレインボーカラーになっているのです。

これは私のこだわりです。

 

 

「愛は見えないものでいい───愛の色も見えなくてもいい」

 

 

でもよく見たら、色がある。

この場所を見た時、このアイディアが生まれました。

ポーラミュージアムが10年間やってきて、この〝壁がない〟というアイディアは初めてということでした。

 

 

私は壁がない世界を作りたい。

壁のない愛の世界を作りたい。

 

 

このアクリルにはそういう意味があります。

 

 

片方の世界は一般的に認知されている愛。

そしてこのアクリルを隔て向こう側はLGBTの愛───つまり、世間的にまだよく理解されていない、途上の愛。

LGBTだけでなくペットに対する愛、あらゆる全ての愛───そう、愛の形は自由でいい。

誰が好きだとか誰を愛するとか、それらは自由であって、分ける必要がないのです。

 

 

今の日本の社会はLGBTのキーワードがここ数年で興味を高めています。

あと5年後、10年後、日本もきっと欧米のように同性婚もでき、LGBTというものが特別なものではなくなっていることでしょう。

 

 

今回の『WE ARE LOVE』のもっと大きなテーマがダイバーシティ───つまり、多様性です。

私のライフワークは最終的には「多様性をどういう風に表現していくのだろうか?」というところに集約されています。

それがたまたまファッションになったり、ヌードになったり、セレブリティになっています。

私が撮りたいものは〝多様性〟です。

多様性から見た愛の尊さを切り取っていきたいと思います。

 

『WE ARE LOVE photographed by LESLIE KEE』は2018.11.23~12.24まで開催している。

 

11:00~20:00(入場は19:30まで) 会期中無休/入場無料


会場:ポーラミュージアムアネックス

主催:株式会社ポーラ・オルビスホールディングス

 

 

 

 

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